内航船舶管理ガイドライン適合性評価(資料1:No.1~6)

おはようございます。

先週は、国土交通省が提供する内航船舶管理ガイドラインについて、概要を説明しました。

国土交通省から、その評価を行うためのシステムが提供されているという話をしましたが、今週から、そのガイドラインに適合するための方法について、国土交通省が提供する適合性評価チェックリスト(別添2~5)を基に説明を加えたいと思います。

まず、国土交通省が提供する別添2の1頁目から始めましょう。

この別添2は、「船舶管理業務を実施する体制の整備」に関するチェックリストです。

1頁目には、「船舶管理責任者の任命」と「船舶管理統括責任者」について、チェックを行うようになっております。

この船舶管理責任者とは、「船舶管理会社が実施する船舶管理業務について、管理船舶又は業務区分に応じてその全部又は一部に係る権限及び責務を経営者から委任された役員または社員をいう。」(ガイドライン,8頁)。簡単に言えば、船舶管理業務に関する各担当者と考えれば良いでしょう。管理船舶が少ない場合は、1人ということも考えられます。

また、船舶管理統括責任者とは、「船舶管理会社に複数の船舶管理責任者が存在する場合において、全ての船舶管理責任者を統括することに係る権限及び責務を経営者から委任された役員又は船舶管理責任者と同等以上の役職に就く者をいう。」。簡単に言えば、船舶管理業務に関する統括責任者と言えるでしょう。管理船舶が多くなってくると、船舶管理を1人で担当するのではなく、何人かで担当することとなります。その管理責任者を束ねる長と言える存在が、「船舶管理統括責任者」です。

評価としては、まず、それぞれを任命しているか?ということから入り、任命しているとする場合は、それを証明する書類を確認することになります。

また、Step2については、それぞれの能力や権限が実際に存在するかを評価します。

さらに、Step3では、それぞれが適切に業務を行っているかを会社として評価しているか、また、必要な教育を行っているかをチェックします。

No.4~6は、船舶管理責任者や船舶統括責任者が不在時にどのようにするかについてのチェック項目です。

 

内航船舶管理ガイドライン適合性評価チェックリスト(1頁目)
《評価項目:船舶管理業務を実施する体制の整備》

No. 項番 項目 評価内容 評価対象 評価所見 評価結果
1 1.1.1 船舶管理責任者の任命 船舶管理責任者を任命しているか 経営者    
2 自社の船舶管理業務について委任する権限及び責務の内容を明示しているか    
Step2 船舶管理責任者に任命すべき者の知識や経験等職能についてあらかじめ定め、それに見合った者を任命しているか。
船舶管理責任者は組織内において、その職責を全うできる地位にあるか。
   
Step3 船舶管理責任者の職務に関して適切に評価し、必要な教育、見直しを行っているか。    
3 1.1.2 船舶管理統括責任者の任命 2名以上の船舶管理責任者を任命した場合には、船舶管理統括責任者を任命しているか 経営者    
Step2 船舶管理統括責任者に任命すべき者の知識や経験等職能についてあらかじめ定め、それに見合った者を任命しているか。    
Step3 船舶管理統括責任者の職務に関して適切に評価し、必要な教育、見直しを行っているか。    
4 1.1.3 船舶管理責任者又は船舶管理統括責任者不在時の対応 職務を代行する者をあらかじめ指名しているか 管理責任者又は船舶管理統括責任者    
5 経営者に報告しているか    
6 1.2.3(4)に定める一覧表に明示しているか    
Step2 職務代行者に任命すべき者の知識や経験等職能についてあらかじめ定め、それに見合った者を任命しているか。
職務代行者は組織内において、その職責を全うできる地位にあるか。
   
Step3 職務代行者の職務に関して適切に評価し、必要な教育、見直しを行っているか。    

解説:事務局担当理事 畑本

最終修正:2016年9月16日